合気道の実際の型の動きとコツを解説していきます。
今回は逆半身片手取り編です(^^♪
技の導入部分のコツ、各技で意識すべき点などを細かく解説していきたいと思います。
自身の備忘録としてだけでなく、これから合気道を稽古したい、関心を持っている方や、現在合気道稽古中で、技の考え方に悩んでいる、上手くいかない方に向けて発信していきます。
あらゆる体術の型をシリーズ化してリリースしていき、最終的にまとめ記事にしていきたいと思っています。
ぜひ、合気道人生のお役に立てていただければ幸いです。
逆半身片手取りとは
合気道では半身(真正面に身体を向けず、横を見るようにして構える)が構えの基本です。
相手の攻撃の的になる面積を減らしたり、歩法にすぐに入れることがポイントです。
半身の種類
右半身・・・右足を前に出した状態の半身。
左半身・・・左足を前に出した状態の半身。
逆半身片手取りとは、相手が片腕で自分の片腕をとった状態かつ、自分と相手が違う半身をとっている状態から入る型を指します。(相手が右半身かつ自分が左半身の状態など。逆も同様。)
逆半身片手取り|技の導入(技は代表例です[呼吸投げは除く])
そのまま技に入るタイプ|四方投げ・小手返し・内小手返し
小さく素早く入るか、関節を極めて崩してから入るかの2択がメイン。
四方投げにおいては、取られている手首を極めて自分側に寄せてから投げる運用が一般的。
取られた腕を手刀を持ち上げるイメージで立てながら、フリーな方の手で手首をとり、自分側に寄せるイメージで極めて四方投げの導入部分にもっていくことがコツ。
転換から技に入るタイプ|回転投げ・隅落とし・一教~四教・入り身投げ
手の甲を上にした状態で、相手に腕をとらせることがポイント。
その後手招きするような形で手首を曲げながら、転換して体(たい)を入れ替えます。
転換後は手のひらが上を向いている状態になります。
相手の腕を自分の腕の真下にもっていくようなイメージが重要。
体を入れ替えた後、相手が正しく崩れていれば転換後に向いた方向にぐっと間合いが離れているはずなので、それを利用して、後ろ側に体重移動をし、今度はその逆方向に相手を崩してから技に入ることがポイント。
転換後そのまま相手を投げてしまう呼吸法もあります。
後ろ方向に一歩引いて相手を崩してから入るタイプ|一教~四教・入り身投げ
文字通り、後ろ側に相手を引き込みながら崩してから技に入ります。
掴まれた腕と相手の腕が張っていない(緩んでいる)と崩しがかからないため、半身の後ろ側の足を軽く一歩引いた状態から、張った状態を作ることがスタートです。
それが作れたら、腕を曲げて腕力で引っ張るのではなく、腕は脱力して伸ばしたまま、体重移動の力で相手を崩していきます。
あまり勢いおく崩し過ぎると逆方向に引っ張る呼吸投げになってしまいますので、崩れる程度まで加減して引いてから技に入るのがポイントです。
後ろ脚からの入り身転換(回転)で崩してから入るタイプ|一教~四教・四方投げ・入り身投げ
当身で相手の顔面にフェイントを入れてから、相手のお腹側に後ろ脚から入り、転換しながら取られている腕を利用して崩す入り方です。
これも、前項と同様、自分と相手の腕が適度に張った状態でないと崩しが決まらないため、相手側に入るときは、まっすぐ入らず、斜め横に一定の距離を取りながら入るのがポイントです。
近すぎると崩しが決まらないばかりか、相手の間合いに入ってしまいますので気を付けましょう。
逆半身片手取り|各種技の入り方
各種技の動画はこちらの記事に乗せていますので、随時確認してみてください。
合気道技術指南|相半身片手取り編
一教~四教
相手を崩した後に、相手の親指を自分の親指、小指を自分の人差し指~小指で握りこみ、手首の関節から肘、そして相手の腰までを極めるように力を加え、半時計回りに腕を持ち上げます。
フリーな方の腕は相手の肘を制するようにします。
『表』は相手のお腹側へ入り身で入り、そのまま切り下します。
『裏』は相手の背中側に後ろ脚からの入り身転換(回転)で入り制します。
肘を持つ方の腕を引っ張らず、押す方向に力を入れるのがポイントです。
肘の手に力が入りがちですが、どちらかというと最初に取った方の腕を進行方向に導くことが大切です。
入り身投げ
入りは一教~四教と同じです。
『裏』と同じ要領で入り、抑え技では肘をとっていた手で相手の首を制します。
転換しながら相手を崩し、首を抑えられた反動で起き上がった相手を、最初に相手の手を掴んでいた手を外し、相手の首を支点に弧を描くような形で力を加え、後頭部を地面に叩きつける技です。
初心者のうちは首を抑える方に力を入れてしまいがちですが、本当に大事なのは、手首を極めている方の腕で進行方向に導くことです。
回転投げ・隅落とし
顔面に当身を入れて牽制しながら半時計回りに掴まれている腕を上げ、作ったスペースへ前足からの入り身転換で入り、腕を切り下しながら肩関節を極めます。
腕を切り下すときは、前足(相手に近い側にある)を後ろに一歩引きながらおろすのがポイントです。
前足を一歩引いたあと重心はきれいにもともとの後ろ足(引いたあとは前足)にかかっているのが理想です。
そのまままっすぐ肩を極めながら入ってもよいし、さらに相手の背面に後ろ足から入り身転換しながら進行方向を調整して文字通り回転しながら投げることもできます。
時計回りに腕を上げた後、そのまま相手の肘を持ちながら入り身で押し込めば隅落としになります。
肘を曲げて腕の力で押すのではなく、肘は伸ばした状態で身体の力で押し込むイメージでいくとうまくいきやすいです。
四方投げ
持たれた腕を手刀を振り上げるようにして上に上げます。
後ろ足⇒前足と2歩前にでて、そのまま刀の切り替えしの要領で体だけを反対方向に入れ替えます。
※足は入れ替えません。
フリーな方の腕で、自分の腕を掴んでいる相手の手首をとり、そのまま刀を振り下ろすように、肘関節を極めながら下方向に投げます。
ポイントは、体を入れ替えるときに、振り上げた手を左右にぶれさせないことです。
ここで余分な力が入ると相手に感づかれて抜けられてしまいます。
また、振り返ったあと肘が極まってしまえばあとは四方八方好きな方向に投げられるので四方投げという技名になっています。
小手返し・内小手返し
小手返しは自分の腕の手の甲側の面を持たせるようにして、相手の握った指の隙間側に親指を向けるように、入り身で入りながら取られた腕は親指を自分のお腹側に寄せるようにすると相手の腕が外れかかるので、フリーな方の手で切り払うようにして相手の腕を外して入ります。
小手返しの2パターン目(内小手返し)としては、相手に自分の腕の手の甲側を持たせるようにし、自分の顔に手のひらを手鏡を見るように近づけます。
その後、もう片方の手で相手の握った手の甲の小指と薬指の付け根の骨の間に親指を、相手の親指を他の人差し指~小指で握りこむようにして小手を取り、返して関節を極めます。
逆半身片手取り|呼吸投げパターン(代表例)
シンプルに軽く後ろ足で半歩下がり間合いをとって、掴まれた腕と自分の腕が適度に張った状態を作ってから、前足を一歩引いて振り返りながら相手を後ろ側に投げる。
転換からの崩しの際、崩すための加減をせず、そのまま投げ切ってしまう。
転換からの崩しの際、180度転換せず、90度くらいのところで崩しをとめたら、手のひらを上に向けたまま、腕を時計回りに180度回転させ、相手を投げる。
逆半身で持たれたら、そのまま入り身で入り、掴まれた腕は前方向に軽く突き出します。すると、相手の腕が、相手の身体の奥に行きますので、そのまま手首⇒肘⇒肩までを一直線に極めて、相手の向いている方向に向かって投げます。
隅落としに入る際に、相手が崩れた瞬間を狙って、掴まれた方の腕を斜め下方向に入り身で持っていき、タイミングで投げられれば、呼吸投げとなります。(肘を押し込めば隅落とし)
以上、日々の稽古頑張ってくださいね(^^)
ではまた(^^)/